フィラー治療とは、パーツの足りない部分にボリュームを与える施術のことです。
もしかしてゲシュタルト崩壊した?
女性ならシワやほうれい線を滑らかにしたり涙袋や唇をふっくらさせるのに使いますが、ほとんどの男性は顎や鼻をシャープにする整形手術の代用として使用することが多いのではないかと思います。
フィラーは構成する成分や粒子の大きさによって種類がたくさんあり持続時間も異なります。
6ヶ月~18ヶ月ぐらい効果あるよ!
これらのフィラーは大きく「ヒアルロン酸フィラー」と「非ヒアルロン酸フィラー」に分けられます。
ヒアルロン酸フィラー
ヒアルロン酸は化粧品原料として使用される保湿成分で、化粧品では肌に弾力性を与えるために配合されています。
ヒアルロン酸をフィラーとして使用する場合、注入直後に効果を実感でき数日で最大の効果が実感できますが、その後はゆっくりと半年~2年かけて体内に吸収されてしまいます。
いきなりプロテーゼで半永久的に固定すると後悔するかもしれません
ヒアルロン酸にはヒアルロン酸分解酵素「ヒアルロニダーゼ」があるため、仕上がりに不満があればすぐに溶かして元に戻すことができるのもメリットです。
ヒアルロン酸の粒子が小さいほど体内への吸収が早く大きな粒子ほ吸収が遅いのですが、粒子のサイズは硬さにも影響してくるため、小さな粒子は唇や目の周りに、大きな粒子は鼻やアゴなどに使うことが多いです。
ヒアルロン酸以外のフィラー
ヒアルロン酸以外のフィラーとは、コラーゲン、カルシウム、ポリ-L-乳酸(PLLA)、PCLなどの成分を指します。
カルシウムフィラー
カルシウムフィラーは、骨と同じ成分でできた硬めのフィラーでヒアルロン酸よりも持続力があるのが特徴で、使い方はヒアルロン酸と同じです。
ただし、形が気に入らなくてもヒアルロン酸のように溶かすことができないので、吸収を待つか手術で取り除くしかありません。
カルシウムフィラーは硬めのヒアルロン酸よりも顎や鼻に向いている質感だと言われています。
コラーゲンフィラー
コラーゲンフィラーは、牛や豚のタンパク質から作られたフィラーで、施術前に皮膚の反応に異常がないかを調べる必要があるため日本ではほとんど流通しませんでした。
ただ、最近なぜかヒト由来のベビーコラーゲンが再燃しています。
ヒト由来(胎盤)といえばプラセンタが有名ですが、プラセンタ治療を受けると献血が出来なくなるので、おそらくベビーコラーゲン治療者は献血を控えた方が良いのではないかと思います(確証はありません)
コラーゲンフィラーは注入剤でボリュームを付けるのではなく、コラーゲンの産生を促すことが目的なので、施術直後よりも数週間後の方が効果が実感できる治療です。
用途を考えると男性にはほとんど関係ないと思います。
ポリ-L-乳酸フィラー(PLLA・PLA)
PLA・PLLAフィラーは、体内でコラーゲン産生を刺激するカンフル剤のような役割をする身体に無害な成分です。直後は注入剤の水分でボリュームが出ますが、数日で水と二酸化炭素に分解されて吸収されてしまいます。その後は時間をかけてコラーゲン産生によってボリュームが出る仕組みです。
男性はニキビ跡治療でお世話になるかもしれません。
男性に人気のフィラー治療部位
鼻を高くする/鼻先を尖らせる
鼻筋を高くしたい男性が硬めのヒアルロン酸やレディエッセ注入で悩みを改善しています。
鼻のフィラー治療はセンスとスキルが必要と言われています。
たとえば、低い鼻の場合は、鼻から鼻にかけての自然なラインと高い鼻梁を作ることに注力します。
また、長い鼻の場合は、鼻先を高くして鼻を短く見せたり、出っ張った部分を中心にして鼻にボリュームを持たせる鉤鼻にしたりします。
つまり、鼻の形によって、微妙に異なるテクニックが必要なのです。
自分自身で鼻筋だけでいいと考えていても、鼻先や鼻の真ん中にも注入した方がバランスが取れる男性は多いので、注入部位は医師に相談して決めた方が仕上がりで満足できると思います。
治療時間は20分程度で、施術部位に麻酔クリームを塗り、フィラーを注入します。
フィラー剤によってはリドカイン入りのものもあるので、麻酔クリームは使用しないこともあります。
顎/アゴ先を作る
横顔で顎がない男性のコンプレックス解消法としてあごの先端にヒアルロン酸やレディエッセを注入する方法です。
アゴがまったくない場合にはプロテーゼ手術一択ですが、手術をするほど重度のアゴではない場合には、フィラー剤でも十分見た目は整います。
ただ、アゴは他の部位に比べて動きが大きく代謝が良いので、同じフィラーを他の部位に注入した時よりも吸収が早いです。
ほうれい線を滑らかにする
男性は年相応以上に見られることに抵抗を感じない人も多いので、女性ほど気にする人は多くはありませんが、鼻や口の横に線が入ると年齢よりも老けて見えてしまうためフィラー治療の需要はあります。
20代ならしわもなくハリも充分ですが、脂肪の付き具合や骨格によってはほうれい線のラインだけははっきり出ていることもあり、メンズメイク世代ではフィラー注入でより自然なカッコよさを求める人もいます。
頬をボリュームアップする
20代、30代の男性よりも40代以上の男性が多く治療する部位です。
その理由は、年をとると頬がこけるからです。頬にある程度脂肪がないと、覇気のない老人のようになってしまうため、ヒアルロン酸でボリュームを出し年相応に近づけます。
おでこを丸くする
男性に限らず女性にも大きな需要はありませんが、おでこが平らに見えることがコンプレックスだったり、眉毛の骨が出ている骨格の人などは、おでこにボリュームを与えることで立体的で柔らかいイメージを作ることができるため人気があります。
唇のしわ・厚みを整える
唇の縦ジワや、薄い唇がコンプレックスの男性もいます。
ただ、まだ世間的に唇ヒアルロン酸は女性のための施術という印象が強いかもしれません。
もしも唇にコンプレックスがあるなら、保水力を高めることから始めてみると良いと思います。
男性がフィラー治療する時に注意すること
- フィラー注入後は一定期間(数日)、喫煙、飲酒、入浴などを控えた方が良いとされています。男性は禁止と言われなくても1週間控えましょう。
- 施術後にアザや腫れが出ることがありますが、通常は1~2週間で消えます。
- 代謝を抑えたいからといっても、筋トレ・運動は継続しましょう。もちろん禁止期間中は避けましょう。
フィラー剤、とくにヒアルロン酸製品の種類は日本国内に入ってきているだけでも30種類以上あると思います。
そのため、クリニックによって導入している製品も、その製品の見解も異なってくるため、価格だけで飛びつくのは避けた方が良いです。
フィラーの種類
フィラーについてはこちらで詳しく解説しています。
男性がフィラーで治療をするなら
メンズクリニックで済ませようと考える人もいると思いますが、できれば最初は女性が通うクリニックを選択した方が納得のいく仕上がりになる可能性が高いです。
理由は圧倒的に症例数が多く、知見が豊富だからです。
まずはあたりを付けたクリニックに相談してどのフィラーで治療するかを慎重に検討することが大切です。
どんな施術を考えるにしても、見た目をイケメンにするには、基本的な知識が必要です。
他の男性が「この治療やってる」からといって、あなたがそれに倣うべきではないと思います。
自分に何が足りないのか、何を改善してほしいのかしっかり考えてね!
なんとかなるさー