クールスカルプティング（CoolSculpting）の機械を紹介

従来の痩身治療といえば内服薬や脂肪溶解注射、高周波治療が主流でした。

高周波を使ったハードな施術では、皮膚のたるみや皮下脂肪の減少を誘発することはできると言われていましたが、皮膚の弾力性が増すことで体形がきれいに見えることはあっても、皮下脂肪が目に見えて減少しているかというと意見が分かそうな空気感がありました。

クールスカルプティングの特長

クールスカルプティングはこれまでの治療の常識とは少しかけ離れた馴染みのない治療方法です。装置を装着するだけで皮下脂肪が20％以上減少し、永久的に皮下脂肪を減少させることができ、希望する部位の体型を変化させます。

施術中、アプリケーターに組織を吸着させ、皮下脂肪組織に炎症反応を起こします。皮膚にダメージを与えることはないとされています。約1ヵ月後には変化を感じ始め、脂肪の細胞自然死によって体内の脂肪細胞が徐々に排泄され、3ヶ月後には脂肪層を減らす効果が得られ、その脂肪細胞の減少効果は理論上永久的です。

クールスカルプティングは、装置を装着するだけなので皮膚、神経、血管、筋肉などを傷つけることなく脂肪細胞を凍らせて死滅させる手術をしない痩身治療法で、治療後のダウンタイムはありません。

腹部、脇腹、ブラファット、大腿部（内側／外側）、背中の脂肪、上腕、臀部の脂肪を非侵襲で除去できる唯一のFDA承認の施術です。また、CoolMiniというアプリケーターを使用して顎下脂肪（一般的に二重あごと呼ばれる）を治療も承認されています。

非侵襲治療は外科的方法よりも治療モチベーションが高めやすいので、生活習慣の見直しも考えられるようになるかもしれません。

クールスカルプティングの治療方法

基本的に2種類のハンドピースを腰やお腹に装着するだけです。装着時間は約1時間。最初の数分間は冷たく、皮下脂肪を吸い込むため圧迫感を強く感じますが、冷却効果で痛みや違和感を感じる人はほとんどいないと思います。

一般的な施術では時間が経つと痛みが出てきますが、クールスカルプティングは違和感が逆になくなり苦痛が増すようなことは感じないと思います。

施術後に機器を外すとピリピリとした冷たい感覚が一定時間続きます。施術部位に多少のアザができることがありますが、それ以外に違和感などの症状は出ないと思います。

刺激を感じる場合は、引きつり感、強烈な冷たさ、ヒリヒリ、トゲトゲ、ジンジンなどの表現が近いと思います

クールスカルプティングで治療するメリット・デメリット

• 非侵襲で気軽にボディラインを整えることができる。
• 冷たさに違和感がなければ快適な治療法。

• 脂肪吸引と違い2～3回の治療が必要。完全な効果は数ヶ月後になる。
• 治療範囲によっては治療総額が脂肪吸引より高くなるかもしれない。
• 痛みや色素沈着などの副作用の可能性がある。
• 治療2ヶ月ぐらいはしびれを感じる可能性がある。
• 施術部位の脂肪が逆に増加する事例がある。

メーカーによると4,000回に1回の割合で脂肪が増えると推定されています（発生率は0.025％）

クールスカルプティング治療の流れ

クールスカルプティング治療の一般的な流れは以下の流れです。
施術を受ける部位の大きさや数にもよりますが、所要時間は60分～です。クリニックによっては治療時間を短縮のため2台のマシンで同時治療する「デュアルスカルプティング」を行っています。

クールスカルプティングの素朴な疑問を解決

クールスカルプティングは永久的ですか？

CoolSculptingの効果はFDAの承認から考えても体重が増えない限り永久的だと思われます。

体重が増加すると脂肪細胞が膨張するので理論上は太るはずです。また膨張することで体型も悪くなると思います。

治療後も太らないように健康的な食生活と運動を頑張るとよいかと思います。

クールスカルプティングの効果を最大引き出す方法はありますか？

装着が上手い先生がいれば効果が違う可能性があるかもしれません？わかりません。

2回目の治療はいつぐらいですか？

1～2ヶ月後で2回目の治療を受けるように案内されると思います。

海外の研究データで、1回目の治療で脂肪細胞の周りに起きた炎症反応が60～90日で解消されるデータがあり、60日以内に2回目の施術を受けると、より強い炎症反応が起きて脂肪減少効果が高まったというものがあります。

お腹に保冷剤をあて続ければ同じ効果があると思いますか？

凍傷になるだけのような気がします。

クールスカルプティングは本当に効果がありますか？

あるらしいです。

治療部位の脂肪細胞体積を14.7～28.5%減少させたという研究結果や、メーカーの臨床試験で1回の治療で脂肪層の厚さが20～25％減少し、77％の患者の肌のたるみが1～3カ月以内に目に見えて改善した結果があります。

クールスカルプティングで効果のある部位はどこですか？

大腿内側らしいです。

メーカーの臨床試験では太ももの内側の治療が最も患者の満足度が高く、腹部の治療は最も満足度が低い結果だったそうです。

クールスカルプティングで体重は減少しますか？

減らないと思います。

クールスカルプティングは安全な治療法ですか？

理論上は安全に脂肪破壊します。

マシンの機能面ではパットが肌から浮くと自動停止するので誤使用によるリスクは軽減されています。

その他

治療を避けた方が良い人・断られる人

妊娠中または授乳中の女性や、血行不良、神経障害、ペースメーカー、除細動器を使用している人はクールスカルプティング治療が受けられない可能性があります。

クールスカルプティングとエムスカルプトの違い

Emsculptは高強度集束電磁（HIFEM）技術を使用した1回30分のセッションで約2万回の筋収縮を誘発する体の輪郭を整える施術です。

クールスカルプティングと同様に脂肪を減少させますが、主な効果は筋肉の引き締めです。

対抗する治療法というよりは、併用すると相乗効果が期待できるのかもしれません。

クールスカルプティング以外の治療法

非侵襲治療

スカルプシュア、ウルトラシェイプ（ウルトラアクセント）、ボディタイト、などがあります。

脂肪吸引

脂肪吸引は非侵襲治療よりも確実な痩身治療法です。小さな切開と麻酔が必要で、ダウンタイムが2週間以上かかるデメリットはありますが、1回の治療で効果が得られるメリットがあります。また、治療総額でみると何度も施術が必要な非侵襲治療よりも安くなるかもしれません。

クールスカルプティングのスペック

クールスカルプティングは、Cryolipolysisの科学とCoolSculptingシステムへの高度な独自のエンジニアリングを組み合わせたものです。CoolSculptingシステムは、他の非侵襲的な脂肪除去方法とは異なり、選択的に脂肪細胞をターゲットとし、他のすべての組織を温存しながら穏やかに徐々に除去する高度な冷却技術です。

クールスカルプティングでは、特別に設計された冷却アプリケーターを脂肪を減らしたい部分に当て、他の組織にダメージを与えることなく脂肪組織へ冷却エネルギー与えます。アプリケーターの真空圧を利用して冷却パネルの間に組織を吸引し脂肪細胞を冷却破壊します。破壊された脂肪は自然排出され、脂肪層の厚さが徐々に減少していきます。

他の細胞や組織にダメージを与えることなく、脂肪細胞を選択的に狙い撃ちする高い効果があると言われています。

Cryolipolysisとは

Cryolipolysisは、脂肪組織を非侵襲的に冷却することで脂肪分解（脂肪細胞の分解）を誘発し、他の組織にダメージを与えることなく体脂肪を減少させる原理のことをいいます。この科学的原理は、アメリカボストンのマサチューセッツ総合病院の皮膚科医Dieter Manstein, MD, PhDとR.Rox Anderson, MDによって発見されました。

冷却にさらされると、脂肪細胞のアポトーシス（制御された自然な細胞死）が起こり、サイトカインなどが放出され、影響を受けた細胞が徐々に排出されるという原理です。

その結果、炎症細胞は施術後数ヶ月で患部の脂肪細胞を徐々に消化し、脂肪層の厚みを減らします。
脂肪細胞からの脂質はゆっくりと放出され、リンパ系によって運ばれ、食物からの脂肪と同じように処理され、排出されます。

この研究結果に基づき、”長時間、制御された局所的な組織冷却により、皮膚を傷つけることなく選択的な脂肪細胞の減少とそれに伴う皮下脂肪の減少を誘発することができる “と結論づけました。

これを「Cryolipolysis」と呼び、非侵襲的なCoolSculpting施術を支える特許技術の開発につなげたのだそうです。

クールスカルプティングの優位性

Cryolipolysis®を使用したCoolSculpting施術は、他の非侵襲的または低侵襲的な方法とは根本的に異なります。他の脂肪除去の方法は、主に熱エネルギー、薬剤の注入などで脂肪を損傷することによって壊死細胞死を引き起こします。

いずれの方法も脂肪層に近い、あるいは脂肪層内の他の構造物に意図しないダメージを与えるリスクがあり、治療魔の効果の予測も困難です。しかしクールスカルプティングの原理では、脂肪細胞のみにアポトーシスを誘導し、他の組織を温存しながら脂肪層を穏やかに徐々に減らす事が可能です。